No.11/2024年7月号

革新は地方から。創発のダイナミズム

コロナ禍以降、オンライン化の普及が進み、地方と都市部との立地による隔たりは薄れ、地域経済のイノベーションの担い手である地方発ベンチャーの存在感が増しています。さらに、産学官金の連携によるスタートアップエコシステムの形成と発展により、地域ごとの特性や資源を最大限に活用した独自のビジネスモデルが次々と生まれています。これらのベンチャーの成長は地域経済を活性化させるだけでなく、既存の産業にも新たな風を吹き込む活力となっています。
本特集では地方発ベンチャーをテーマにし、地方をフィールドに最新技術の研究開発に取り組む企業や、地域独自の資源や課題解決の視点を活かした事業に挑む企業をご紹介します。地方におけるイノベーションのうねりは、大きな波となり、日本の未来を切り拓く原動力となることでしょう。

Carbon No.10
Carbon No.11 Cover Story
- 甲子化学工業の環境配慮型ヘルメット「HOTAMET」 -

ホタテの水揚げ量で国内トップクラスを誇る北海道猿払村では、加工段階で排出される貝殻が年間4万トンもあり、その有効利用が模索されてきました。この貝殻を再資源化し、環境配慮型ヘルメットを新たに開発したのが大阪府のプラスチックメーカーの甲子化学工業です。外敵から身を守るという役割を一度は終えたホタテの貝殻を、人と地球を守るために生まれ変わらせたこの取り組み。全国各地で生まれるイノベーションは、多様なアイデアや価値観と融合し、新たな潮流を生んでいます。

CONTENTS

#地方発ベンチャー #地方創生 #スタートアップエコシステム #地域課題 #地域資源
BACK NUMBER